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長命湿地の高木の分布、5月に咲いた花の分布を!

  長命湿地の植物のことを続けて報告していますが、せっかく詳細な平面図を作ったので、数日前から植物たちの分布を調べてきました。調べるとはいっても、測量したわけではない(目測)ので位置はそれほと正確なものではなりません。下は、樹高6m以上の高木の分布図です。樹木は、高さによって高木、亜高木、低木と区別しますが、樹高6mというのは低木に相当します。ですから下の分布図は低木よりも高い樹木を選んだということになります。低木もいずれは分布図にしてみたいと思っています。まだ未調査の部分もありますので、後日正確に調査したいと思います。

高木の分布図

  これまでにお話したとおり、西側の道路沿いには雑木林が分布しており、その東側に湿 地が広がります。その樹種は、コナラ、アカマツ、ウワミズザクラ、ヤマザクラ、スギ・ヒノキなどが主体です。図の一番下の凡例を見て確認してくださいね。カラスザンショウのような珍しい樹木が、基準点Rの近くに一本あるだけです。
  驚いたことに、湿地の中に生えている高木は、ハンノキが圧倒的に多いのです。オオミズゴケが生えている湿地にはハンノキ、雑木林の植生とまったく違い、その境は明瞭です。そして、湿地の中でも南半分の地域にはハンノキは分布しません。これは何故なのでしょうか。良く分からないのですが、想像をたくましくすると、次のような仮説が立てられます。前にもお示ししたように、湿地の水質調査では、北のほうでは地下水の浸透により貧栄養であり、南のほうは南からの水が流れ込んで富栄養でした。貧栄養の水では植物の生育が悪いので、水田を耕作していた30年以前の田んぼは、稲の生育が悪いので早く放棄され、あぜなどにハンノキが生えるようになった。南の方の地域は、田んぼの放棄が遅れたのではないか。これはあくまでも勝手な想像ですから、真実のほどは分かりません。


  さて、これまでにこの湿地で咲いた美しい花々を写真でお見せしてきました。それを分布図に落としてみようと思い立ちました。表題は「5月に咲いた花」となっていますが、正しくは4月の後半から咲いた花を含んでいます。
フジはあまりにたくさんありすぎて、分布図には落としていません。


5月に咲いた花の分布

  咲いた花は、レンゲツツジとヤマツツジが圧倒的に多いですね。美しい花の写真を思い出してください。わずかですが、ヤブデマリとウワミズザクラ、ヤマザクラがあります。その分布を良く見ると、レンゲツツジは湿地の中央部から幾分北の方に分布しているのに対して、ヤマツツジは湿地を取りまくあぜに集中していることが分かります。ヤマツツジは、まさに山にも分布し、必ずしも湿地という環境には限定されません。しかし、レンゲツツジは山には分布せず、湿地にしか分布しません。根系が水浸しになっても生きていけるのですね。ただし、良く見るとレンゲツツジも湿地のど真ん中ではなく、昔のあぜのようなところに分布しています。水に浸かっているようなところではなく、幾分乾燥したあぜなどに生えるのでしょう。また、南の方の湿地には分布していませんが、これは先に触れたように高木がほとんどないので、日照が強すぎるのではないか、ある程度樹木によって光がさえぎられるところの方が生育に適しているのではないかと考えられます。

  以上のように、分布図にしてみると、いろいろのことが分かってきます。これが、地理学的なものの見方ということができるでしょう。場所による微妙な違い、たとえば土壌の水分含有量や他の植物との関係などが、植物の生育に深く関係しているのですね。



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coppice(雑木林)

森楽、flutevioline

Author:森楽、flutevioline
退職後、都会生活ばかりだったボクにとって田舎の自然豊かな里山の生活は、新しい発見の連続で楽しい! 自然の写真が満載です! また、こんな老い生き方があることを示したみたい!

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